アルカス先生

ご挨拶

初心も中級も関係なし、予備知識の一つもいりません。

はじめまして。アルカスと申します。

書棚にほぼ占いの本しかない、占い好きの家に生まれ、幼い頃からあらゆる類の占い本に接してきました。90年代後半、とある西洋占星術の先生のHPとの出会いが、僕を古典占星術という、今まで見たことも聞いたこともない世界に導いてくれました。

それまで星占いのぼんやりしたイメージの重ね合わせが何となく好きで、こんなものだろうと軽んじていた自分が恥ずかしくなるほど、全く無知だった事を知らしめさせてくれた出会いでした。

中でも、日々の悩みや迷い、心配事に対し、明確な答え・示唆・アドバイスをくれるホラリー占星術を知った時の衝撃は大きかったです。一気にこの世界にのめりこみ、我が身の基本能力の乏しさは承知で、浅学を引っ提げ会社員から占い師の道に路線変更、そこからは学び挑み格闘し傷つき喜び涙し、その経験からまた学び、とにかく色んな事があって、今に至っています。

そもそも紀元前数千年前から、この占星術の世界に集う人々は、星を眺めてはめいめい好き勝手なことを言い合ってきました。

今もその状況は大して変わらず、人の営みと星の動きに何らかの呼応があると信じ、過去の出来事から学び、現在を想い、未来を予知しようとする占い師たちの活動は活発であり、独自の新たな世界を構築しようとするパイオニアスピリット溢れる研究者達もいれば、過去の先達が残したデータを今に活かそうと古い書物に向かう学習者達もいます。

視点はそれぞれ、思考や価値観も々ですが、真理探究の魂は彼らの身体に宿り、それは純粋で、輝いています。

僕もその末席を汚す身として、今この時を生きています。

僕はどちらかというと古い占星術、4世紀から17世紀にかけてイタリア、イラク、エジプト、ギリシャ、フランス、イギリスなど地中海沿岸諸国やヨーロッパで活躍した先達が残してくれた書物から学んできました。

古い占星術の面白い所は、現代の占星術が普及に伴う簡略化の過程で、不要と切り捨ててきた数々の証明や暗示を活用し、判断の材料にしている点です。

僭越ながら僕が皆様に教壇よりお伝えしたい事は、現代の星占い本にはほぼ見当たらない古典の証明・暗示が、今の時代でも十分に使えるという事、逆に使わなければ、少なくとも僕の中では、占星図の解読が不十分で不満足なものとなってしまう事です。

まだまだ不勉強の身ながら、今まで自分なりに学んできて辿り着いた、現在の到達点から皆様の心の片隅にほんの少しでも残るような、そんなお話が出来ましたらこれに優る喜びはありません。

お話は専門用語一切なしの、お星さまたちのあれこれから始めますので、初心も中級も関係なし、予備知識の一つもいりません。せいぜい空には太陽と月となんか他の星も浮かんでるくらい知っていれば十分です。どうぞ気楽に足をお運びください。